生活習慣および口腔内状況と歯周病原細菌の関連に関する年齢別解析を実施

ホワイトエッセンス株式会社(代表取締役:坂本 佳昭 所在地:東京都渋谷区 以下「ホワイトエッセンス」)は、日本歯科保存学会2020年度秋季学術大会にて、生活習慣および口腔内状況と歯周病細菌の関連に関する年齢別解析結果を発表いたしました。

 

ホワイトエッセンスでは、歯周病原細菌の一つであるポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis) (以下、P.g)を遺伝子検査で検出する「歯周病菌DNA検査」を、歯周病予防を目的としたメニューとして展開しています。今回、この検査結果を用いて、年代別でみた生活習慣や口腔内の状況が、歯周病原細菌(P.g)数にどのような影響を及ぼしているか、調査しています。

この研究結果から、年代および生活習慣と、歯周病原細菌において、以下3つの可能性があることが分かりました。

1.「喫煙習慣」は、年齢に関わらず、歯周病原細菌のg数を増加させる可能性がある。

2.40-50歳代においては、「肥満」と「g数」の相関性が高い可能性がある。

3.唾液潜血検査における陽性被験者のうち、「40歳代以上」のg数は、陰性被験者より顕著に増加している。

 

〈方法〉

■解析およびP.g検出フロー

ホワイトエッセンス来院者のうち、歯周病菌DNA検査を受諾・実施した被験者2,256名を対象として、問診情報及び、各種検査結果から各項目の相関を解析しました。

ガム咀嚼により採取した唾液に保存液を混合した後、スピンカラム法によりDNAを抽出し、リアルタイムPCR法を用いてP.gおよび総菌を検出し、唾液1m中のP.g量を算出しています。

※検査結果を含む全ての個人情報は、匿名化されています。

※歯周病菌DNA 検査の受諾者からは、インフォームド・コンセントを受け検査を行いました。

 

〈結果・考察〉

■年齢別 肥満とP.g数の関連

肥満と指摘されていると問診表で回答した被験者は、そうでない被験者に比べ、40-50歳代において有意にP.g数が多いことが示されました。

30歳代以下及び60歳代以上において、両者に有意差は確認されていません。

P**<0.01

肥満とP.g数の関連(n数) 

■年齢別 喫煙とP.g数の関連

喫煙習慣があると回答した被験者では、喫煙習慣がないと回答した被験者に比べ、全年代においてP.g数が有意に多いことが示されました。

P*<0.05, P**<0.01, P ***<0.001

喫煙習慣とP.g数の関連(n数

 

■年齢別 唾液潜血とP.g数の関連

ペリオスクリーンを使用した唾液潜血検査で陽性となった被験者は、陰性被験者に比較し、40-50歳代及び60歳代以上の被験者で有意にP.g数が多いことが示されました。

P***<0.001

唾液潜血とP.g数の関連(n数)

 

ホワイトエッセンスは今後も人々に健康的な歯と素敵な笑顔を提供し、人との出会いやコミュニケーション活動が楽しくなるような生活を提案する「笑顔創造産業」を追求してまいります。